シンスプリント(過労性脛骨骨膜炎、過労性脛部痛、脛骨内側症候)
すねに特有の症状を作り出すシンスプリント、すねの内側の痛みから症状が始まり段階的に外側に痛みが広がります。
湿布やサポーター、テーピングで走りながら治すつもりでいるといつの間にか歩く事も困難になり、病院で調べてもらうと骨折(疲労骨折)にまで及んでいたというケースもあるため早めの対策が必要です。
ご存知ですか?なかなか良くならないスネの痛みの原因は筋肉だけじゃないんです。
- すねのあたりに鈍い痛みがある
- ウォームアップをするとすねの痛みが消える
- 競技の終わりごろにすねの痛みが出てくる
- 日常活動に支障はないがスポーツをすると痛む
- 常にすねの痛みがあり、日常生活にも支障が出始めている
- 病院では様子を見るように言われているが気になって仕方がない
シンスプリントとは
繰り返しのランニングやジャンプを過度に行った場合に発症しやすい障害で、過度の運動量、運動時間、運動内容、日数またはフォームの変更、硬い路面、薄く硬いシューズ(踵の摩耗)、下肢の形態異常(O脚、回内足、扁平足など)、下腿三頭筋の柔軟性低下、股・膝・足関節の柔軟性低下、足関節可動制限などが発生の誘因となります。
骨膜あるいは筋腱の炎症に起因する障害に限定されるため、よく似た症状が現れる疲労骨折やコンパートメント症候群とは少し原因が違います。
骨膜あるいは筋腱の炎症に起因する障害
下腿筋群(ふくらはぎ)の疲労による柔軟性低下、特にヒラメ筋を主として後脛骨筋、長趾屈筋付着部が脛骨の表面を覆う骨膜を引っ張り続けることで骨間膜に傷がつき炎症を起こして、すねに痛みを発生させてしまいます。ランナーなどの長時間にわたり繰り返し下腿の筋を使う競技で特に発生頻度が高い疾患です。
シンスプリントの症状
徐々に発生するすねの内側の痛みで、放置しているとは増強します。
症状は、「ウォームアップにより痛みが消失する」ものから、「日常活動に支障はないがスポーツ活動中、常に痛む」もの、「痛みで日常生活にも支障がある」ものまで様々です。
シンスプリントの治療
運動のやり過ぎによって起こっている疾患のため、しばらくは運動を制限して、炎症の鎮静化と下腿骨間膜に負担がかかる歪みの矯正の治療をおこないます。
炎症が強くなると症状が強く・悪くなってしまう疾患のため炎症を最小限に抑えて筋肉の治療がおこなえる鍼治療が最も有効な手段となります。
激しい痛みがあるときは来院前にアイシング(アイスマッサージも)などで炎症を鎮静化させておいていただけると治療に入りやすくなります。
偏平足などの問題があるときは足底板などで構造的に無理のない状態になるように補正をおこないます。