しつこい首こりを撃退!
後頭下筋群のセルフケアで首こりを治す
その肩こりは「首こり」かもしれません。
悪い姿勢と目の酷使が首こりの原因です。
長年にわたって肩がこっている、マッサージをしてもストレッチをしてもこりがとれない、朝起きた瞬間から肩がこって頭痛がする、肩こりがひどくて吐きそうになるなど、ひどい肩こりに悩まされている人は少なくありません。
その肩こりは、実は「首こり」かもしれません。首こりの専門家が首こりの対策についてお伝えします。
首の深層筋の凝り(コリ)
ひどい肩こりに悩んでいる方は少なくありません。
厚生労働省が平成28年に行った国民生活基礎調査よると、肩こりは日常で見られる症状のうち、男性の第2位、女性は第1位でした。
肩こりの症状は、なんとなく肩が重いから、肩がこりすぎて頭痛がする、吐き気がする、夜眠れないといったひどい肩こりまでさまざまです。
また、ふだんは持たないような重いものを持ったり、普段しないような作業をしたりしたときに一時的に起こる肩こりもあれば、子どもの頃から長年にわたって続いているしつこい肩こりもあります。
これまで肩こりといえば、首から背中の広い範囲を覆っている筋肉の「僧帽筋のこり」と考えられてきました。
実は、僧帽筋だけが肩こりを引き起こしているのではありません。
僧帽筋の奥にある首の深層筋のこりである「首こり」が、長年にわたって続くしつこい肩こりの原因の1つであることがわかってきました。
首の深層筋がこる要因
要因①姿勢
そもそも首こりはなぜ起こるのでしょう。
その要因の1つは姿勢です。ふだんから人は重い頭(約5㎏)を首で支えながら生活していますが、姿勢が悪いと頭と首をつないでいる首の深層筋に負担がかかります。
たとえばスマートフォンを使用するときの姿勢を考えてみましょう。
首を60度傾けて画面を見ると、首に頭がまっすぐのっているときと比べて、首の負担は約5・4倍にもなります。
悪い姿勢でスマホやパソコンを使用する時間が長くなればなるほど、首こりはひどくなることがわかります。
要因②目の動き
首こりになる要因はもう1つあります。それは目の動きです。
首のこりは目の動きとも関係しています。
目を動かしたときに生じる微妙な頭の動きを、首の深層筋がコントロールしています。
スポーツで動くボールを目で追うときも、スマートフォンの小さい画面を見たり、手芸の細かい作業で目を使ったりするときも、首の深層筋は頭の動きをコントロールするために常に緊張を強いられているのです。
だから、首の深層筋に負担がかかる姿勢でスマートフォンの小さい画面を長時間見つめることが多い人に首こりが多いのです。
次回から「後頭下筋群」のこりをとる、首こり改善運動を詳しく説明していきます。
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