肩こり・首こり・ストレートネックの原因②骨・関節性(頸椎症④)
頸椎症の種類②『椎間板ヘルニア』
椎間板ヘルニアの場合
神経根は再生能力のある末梢神経です。
一方、脊髄は脳と同じ中枢神経です。
中枢神経は再生しないため、脊髄を首のレベルで損傷すると四肢マヒが起こり、車いすの生活になってしまいます。
その意味では、脊髄が圧迫される危険なシグナルに、気をつけなければなりません。
手術の判断を急がなければな椎間板ヘルニア
椎間板がある時突然破たんし、中の髄核が脊髄側に飛び出してくるタイプの場合、首が痛いなと思っているうちに急に手足が動かなくなったり、手にしびれが出たりするケースが多いです。
このタイプの椎間板ヘルニアは30~40代の比較的若い人にみられます。
脊髄が圧迫される危険な状況の1つがこのタイプです。
中枢神経である脊髄が圧迫されている場合、圧迫の期間が長いほど手術をしても回復が悪いため、できるだけ早めに専門医のもとで検査を行い、手術の判断を急がなければなりません。※検査・手術は脊髄を専門に扱う医師に依頼しましょう。
スグに手術を行わない椎間板ヘルニア
一方、椎間板ヘルニアでも、神経根を圧迫している場合は対応が異なります。
飛び出す場所が前だったり、横に出て神経根に触れたりしても、問題はありません。
斜め後ろに飛び出して末梢神経である神経根を圧迫し、腕のしびれや痛みといった症状が現れていても、基本的には脊髄が圧迫されていなければ保存療法でしばらく様子を見て、スグに手術を行わない方がいいことが多いです。
ヘルニアの治療は時間が必要です。
椎間板の中はゼラチン状のものなので、正しい施術を受けていてもヘルニアの多くは椎間板から飛び出したゼラチン状のもの自然吸収されるまで症状は残ります。
なお、ヘルニアが起こりやすい場所は他の椎間板と比べて既に脆弱な状態にあるため、一時的に痛みやシビレが引いてもしばらくは椎間板に負担がかからないように施術とトレーニングを続ける必要があります。
当院にお越しの患者様は平均的に3ヵ月から半年で症状は改善しています。
この間、痛みが強い1~2か月のみ、病院から処方された痛み止めを併用して、2~3か月目の時点では痛み止めの服用を必要としなくなる方が多いです。
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